要素1:時計の状態
多くの方が時計の傷は、『傷 = 傷』と思っているのではないでしょうか?
でも職人の視点で時計のキズを見ると、
- 浅い線キズ
- 深い打ちキズ・打痕
- ベゼルやラグ角のキズ
- ケース変形
- ヘアライン崩れ
- 刻印にかかっているキズ
- ガリ傷… など
同じ「キズ」でも、すべて難易度が違って見えます。
時計キズには種類がある
時計のキズと一言でいっても、実際にはさまざまな種類があり、
同じ「キズがある時計」でも、
- 比較的簡単に除去できるキズ
- 研磨だけでは難しいキズ
- あえて残した方が良いキズ
があります。
実際に研磨するときには、どんな状態(キズ)になっているのか?
そこからキズを3つに分類して、対応方法を変えて仕上げていきます。
時計のキズの種類と対応
消せるキズ

- 浅い線キズ
- 使用にともなうキズやスレ
- くすみ
- 小傷… など
比較的、浅い傷であれば研磨でほとんど除去できます。
多少深いキズだったとしても、デザインや形状、ラインなどが崩れないのであれば、除去できるキズがあります。
もし、「問題なくキズを除去できるな」と判断したものであれば、すべて除去していきます。
消せないキズ

- 深い打痕
- 深い線キズ
- 深いえぐれ
- 大きなかけ… など
理論上、時計のキズは傷の深さまで削れば消せます。
ただ、現実にはそう単純ではありません。
キズを消すために削る量が大きくなりすぎると、
- ケースが痩せる
- エッジが丸くなる
- ラインが崩れる
といったリスクが出てきます。
そのため、当工房では「削るリスクが大きいキズ」は、実質的に「消せないキズ」として判断しています。
あえて残すキズ
当工房では、理論上は除去できる傷でも、あえて残す場合があります。

- ラグが痩せる
- エッジが丸くなる
- ケースラインが崩れる
- 刻印が消える… など
あえて残す理由としては、デザインや形状が変わるリスクがあるからです。
- 刻印部分やその周りは、薄くなる・消えるなどのリスクがあるため、あまり触ることができません。
キズだけを見れば除去できます。
でも、時計全体で見ると、無理に取らない方が良いケースもあります。
また、崩してまでキズを消していい訳ではないので、この場合はあえて残します。
その他にも、大きめの時計の場合は研磨する範囲が広いので、無理に研磨すると面が波を打ちます。
平面でも曲面でも、できるだけ均一に仕上げなければいけません。
キズが深いと、「全体的に均一にする」=「全体的に削る」ことになるので、これもまたあえて残すことになります。
※ 【参考】第4の選択肢:レーザー溶接
深いガリ傷など、研磨だけでは難しいキズには、削るのではなく「埋める」という方法もあります。

レーザー溶接で素材を盛り、再整形してから研磨する方法です。
ただ、ステンレスの場合、各メーカーと同素材を用意できないため、
・色味の差
・焼け(シミ)
が出る可能性があります。
綺麗に仕上がることもありますが、こればかりは実際にやってみないとわからないケースもあります。
要素1:時計の状態のまとめ
時計研磨の仕上がりを決める1つ目の要素は、
時計の状態(キズの種類・深さ・位置)です。
同じように見えるキズでも、
- どこに入っているのか
- どれくらい深いのか
- どんな仕上げが施されているのか
によって、対応方法は大きく変わってきます。
そして、できること・できないことも出てきます。
そして、もう一つ重要なのが、あなた自身がどこまでキレイにしたいか?です。
仕上がりへのご希望が明確であれば、その希望に寄せるために、職人は方法を考えます。
無料相談・お見積もりについて
もし、個別で、
「この傷って消せるの?」
「時計の研磨で相談したいことがあるんだけど…」
と、お思いでしたら当工房にご相談ください。
お困りのキズや仕上がりについて、できる限り具体的にご案内いたします。
無料診断としてもご利用ください
実際に「どこまでキズを除去できるか?」は、時計の状態によって変わってきます。
そして、仕上がりにご希望があるかと思います。
「できるかどうか」「ご希望に添えるかどうか」の判断は、写真を拝見してからご案内させていただいております。
当工房のLINE公式アカウントで、無料診断を承っておりますのでご活用ください。
ご希望・ご要望に対して、「診断結果」「概算見積り」「納期」などを合わせて、ご案内いたします。
研磨職人が、直接ご相談を承ります

