時計研磨.comの山口です。

乾電池を入れて使う機器などで、
長年、放置したままにして
乾電池がとんでもないことになっている…
そんな経験はないでしょうか?

白い粉というか結晶のようなもが出て、
なんかネチャネチャした液体が付いている状態なんですが…

これ、腕時計でも起こります ^ ^;

時計の放置で代表的な不具合は二つあります。

一つ目は、液漏れと言われるものです。

先ほどの乾電池のように
中から液が出てきて白い粉・結晶でネチャネチャしている…

そんなことが、
時計の内部で起きることがあります。

大体、2年ほどで
時計の電池は切れるのですが、
そのまま放置すると電池が劣化して、
中から液が漏れ出てきます。

そうすると大変なことが起こります。

時計の内部に
水や水分とが入っている状態になります。

ムーブメント・針・文字盤が
錆びたり変色したり…

回路がショートして動かなくなったり…

ひどい場合は修理では対応しきれず、
手の施しようがなくなることも…
(このくだりは…)


時計の放置で大惨事となる二つ目は、
錆や腐食です。

ステンレスは空気に触れることによって
表面に皮膜(コーティングみたいなもの)を
作り、錆や腐食から守ってくれます。

ただ…
ケースやベルトに汚れが付着したままだと
空気に触れることができないので、
皮膜を作ってくれません。

その汚れが原因で、錆や腐食を作らせてしまうことになります。

電池が切れれば、交換すると思うので、
液漏れは回避できるかも知れません。

ただ、錆や腐食は、
時計の洗浄やクリーニングをしないとなかなか回避できません。

ベルトのピンやベルト自体、
ケースとベルトの付け根、
ケースと裏蓋の接地面、
ケースとベゼルの隙間、
バックルの裏やバックルの付け根…

思っている以上に汚れが溜まっていて
錆や腐食が進んでいることがあります。

あまりにも進行が進むと
手の施しようがなくなることもあります…

なので、できれば、
電池交換の時にクリーニングを…

機械式時計だと
オーバーホールが5年に一回のペースだと…
5年間は洗わないことになります…

できれば、
どこかで一回、
洗浄した方が…

と個人的には思っています。

ーやまぐち