時計研磨.comの山口です。

時計の防水性能でよくある間違いがあります。

時計には日常生活用防水潜水用防水という
2種類があるのですが…

ここに数字、数値が入ることで、
大きな勘違いをしてしまいがちです。

答えから言ってしまうと、
日常生活防水
・その圧に耐えられる防水性能
潜水用防水
・そこまで潜っていくときにかかる圧に耐えられる防水性能
ということになります。

少し難しく感じるかも知れませんが、
絶対に押さえていただきたいことなので
私も頑張ります (๑>◡<๑)

腕時計には非防水で表示なしのもや、
3BAR、5ATM、100m、200M…など、
文字盤や裏蓋などに数字が記載されているものがあります。

その他にも
WATER RESISTANTやWaterproof…
表記によって性能が変わるのですが…

ここで注意が必要です。

日常生活用防水には
WATER RESISTANT ・BAR・ATMなどの
気圧の表記があります。

潜水用防水には、
「m(メートル)」表記があります。

とっても注意していただきたいのが、
気圧とメートルでは意味合いが変わってきます。

例えば…
5BAR(5気圧・50m)は水深50mの
水圧に耐えられるということなのですが、
水深50mで『静止した状態』の圧
耐えられるというのがポイントになります。

50mまで潜っていける時計ではありません。

潜水用時計・ダイバーズウオッチなどで
「m」表記であれば、そこまで潜っていける時計になります。

仮に5BAR(5気圧・50m)の時計を
水深1.5mのプールで使うとします。
数字の表記を見ると全然余裕でしょ!?
と思われるかもしれませんが、
実はとても危険です。

泳いでいるときの水圧は
10気圧を超えるとも言われています。

平泳ぎで10気圧ないぐらい。
クロールで10気圧を超えるとか超えないとか。

その他にも日常生活における水圧は
思っている以上に高いものが潜んでいます。

蛇口の水圧は3気圧を超える
というのは結構、有名な話です。

日常防水時計(3気圧)では
耐えられない圧がいっぱいあるので注意してご使用ください。

で、一番の問題は、
潜水用時計・ダイバーズウオッチなどではない時計にも「m」で表記されている時計もあるところです。
※もし、心配な場合は取扱説明書やメーカーに確認してみて下さいね。

ここで間違えてしまうと大惨事が待っています。

時計の中への水入りは
防水性能低下や防水性能を超えたとき、
操作方法誤ったときです。

そして、時計の中に水が入ってしまうと…

ムーブメント、針、文字盤などが
錆びたり変色したり…

回路がショートして動かなくなったり…

ひどい場合は修理では対応しきれず、
手の施しようがなくなることも…

時計にとって大敵とも言える水・水分…

防水性能に過信することなく、
できれば蛇口で時計を洗ったり、
お風呂やプール、海などでもご使用は
避けていただき、大切にお使いください。


ーやまぐち


P.S.

ハッ!Σ(゚∇゚;)!!

操作方法の誤りをお伝えしていなかった…

時計はリューズが押し込まれた状態、
プッシュボタンを使用していない時に
防水が効いている状態になります。

時計が水に濡れた状態や
水の中でリューズやプッシュボタンの操作は
防水が効いていない状態を作り出すことになります。

誤って操作してしまうと、
水分が入ったり、完全に水が入ったりします。

なので、絶対に操作をしないでくださいね。

お願いいたしますm(_ _)m